【※ネタバレ注意】
私はアニメと、アニメに命を吹き込む声優の「ええ声」が大好きである。
15年ほど前から、アニメのエンドロールに流れる声優の名前を事細くチェックするうちに、主要キャラの声を担当するような声優なら、様々なキャラで、様々に声色を使い分けていても、声を聞けばほぼ分かるようになった。名前がすぐに出てこずとも、私の中の「声辞典」から引き出すことができるのである。
だから、違うアニメで同じ声優が使われていると、
あ、あのキャラと一緒だ♪
となり、同じアニメで同じ声優が違うキャラを演じ分けていると、
なんやてーー!!
となるのである。普通はひとつのアニメで声優が演じるのは、1人のキャラだからである。
逆に、「ええ声優を起用しているキャラなのに早々に死んでしまった」場合は、「①死んだけど、回想シーンでやたら登場する」んじゃないか!?とか、「②声色を変えて、他の主要キャラで登場する」のでは!?などを、初めからある程度予想して楽しむことができるのだ。
アニメ『キングダム』では、第1シリーズの第1話で、主人公「信」と同じく天下の大将軍になる夢を持った幼馴染の「漂」が死んでしまうのだが、その漂に顔がそっくりの秦の大王「嬴政」が同じ声優で出てくるのである!この場合は、過去の回想シーンもあるので、①②両方のパターンのやつである。
一粒で二度美味しい。
そんなわけで、この『キングダム』。最近になって、Amazon primeで第1シリーズから見て、大ハマりしているアニメである!
『キングダム』は、“春秋戦国時代の中国を舞台に、天下の大将軍を目指す少年・信と、後の始皇帝となる若き王・嬴政の活躍を描く中華戦国大河ロマン”である。(公式ホームページより)
そして、現在、リアルタイムで放映されている第3シリーズの最新話に、追いつきつつある。
主人公の目標が「天下の大将軍」と分かりやすく明快で(ワンピースで言う海賊王的な)、ストーリー展開も早く、ドキドキハラハラしながらも、苦難をどう乗り越えていくのか、という成長を楽しめる作品だ。また、戦国武将のキャラが多いため、ええ声優がたくさん起用されている!というのも魅力のひとつである。
しかし、最近一番驚いたのは、アニメ『キングダム』第3シリーズの第3話である。
主人公のいる秦国に攻め入る敵国のひとつ、韓軍の武将「成恢」というキャラが、初めて声を発するシーンがあるのだが……え!?まじで!?
尾平の声優と一緒やん!?
尾平は、『キングダム』第1シリーズから登場し、主人公・信と同じ村出身で、信が率いる飛信隊の最古参の隊員。出っ歯で、口だけで、女好きで、弱くて、でも、ムードメーカーの憎めないやつで、情けない、カッコ悪い声である。「シリアスな場面をなごます」「大げさに怯えて、敵の強さを分かりやすくする」などアニメを引き立たせている。
一方、成恢は、毒兵器を使った非人道的な攻撃を得意とする韓軍の総大将で、灰色に変色した不気味な皮膚をしており、とても人とは思えない外見をしている。毒の研究でそのような姿になったが、以前は美青年だったらしい。こちらは、冷静沈着、落ち着いたかっこいい声で、いわゆるイケボである。
カッコ悪い声とイケボ。そんな正反対の2人のキャラを、声優の鳥海浩輔さんが、同じアニメの中で演じている!
なんやて〜!なぜにこの2役〜!?
しかも驚いたことに、この第3話では、シーンこそ違うが、尾平も成恢も登場するのである。
なんやて〜!!
今までになかったパターンかも!!
しかもどちらも、まぁまぁ重要な役どころ〜!!
さらに驚いたが、エンドロールでは尾平の声優名だけが書かれており、成恢の方はその文字すら現れなかったのだ!話題的に、この回では成恢の方が重要な気もするが…
そっち(尾平)使うんや〜!!
確かに、1人2役を演じる際、どちらかのキャラは声優名が載らないことが多い。アニメの暗黙のルールなのか…!?なにか深い意味があるのか…!?
と思っていたところ、成恢はそのあと数話で案外あっけなく死んでしまった。だから載らなかったのか。そして、それを見越しての鳥海さんの起用だったのかもしれない。
そんな風に、声優視点でも驚きの『キングダム』第3シリーズだが、この後、さらに驚きのシーンが登場する。(ちなみに、ストーリー的にも、秦国以外の全ての国が合従軍として国に攻め込んでくる!秦国がなくなるかも!というドキドキの内容である!)
次回に続く…!
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